KANTA CANTA LA VITA

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2006年 04月 25日

初めての共同作業。

21時を廻りようやく辺りがすっかり暗くなったボローニャから『KANTA CANTA LA VITA』です。

今日になって初めて、新しく共同生活をする3人が新しい家に集いまして、まずは手始めにという感じで台所、否、清掃済みのはずなのに恐ろしく汚れている台所の掃除を一緒にしました。新しい同居人はボローニャ歴の長いシチリア出身の28歳の女の子イレーネ(IRENE)とシチリアはメッシーナ出身の25歳の男の子マウロ(MAURO)です。そう、どちらもイタリア人であることは言うに及ばず、シチリアに起源を持つ、そんな2人との共同生活です。なぜ清掃済みの台所があそこまで汚れているのかは、ここがイタリアだからという答えを与えることによって解決するとして、そんな台所も20代も後半に差し掛かった立派な大人である僕たちの手にかかれば、サルの木登り、鯉の滝登り、ちょちょいのちょいです。

うそです。午後中、それしかできませんでした。

この5ヶ月の怠慢が祟って、2人(特に男の子はそうなのですけど)が話に夢中になって早口になると、自分でもびっくりするくらいに何を言ってるのか判りません。シチリア方言でしゃべってる訳ではない、にもかかわらずです。困ったものです。

面白かったのは、マウロが「おれ、日本語は単語ひとつしか知らないなあ。」というので聞いてみると、

「ゲツヨービ」

いやいや、唯一知っている日本語が「月曜日」だなんていう外国人(日本語を母国語にしていない人)はそうそういないのではないでしょうか。続けて、

「『ケツ喰らえ。』って意味だろ?」

というので笑いが止まりません。曰く、ローマに住む彼の同郷の友人(♀)が教えてくれたそうです。ノーノー、月曜日という意味だよと言うと、それこそ訳のわからないことを物凄い勢いでわめきだし、自分の部屋に戻ってしまいました。かと思ったら、携帯電話を持ち出し、「日本語で『ケツ喰らえ。』と言ってくれ。」と言う始末。そして実際、呼び出し音のなる携帯電話を渡すからたまりません。イタリア語(事実この国には悪い言葉があふれていまして、それだけを使いながら映画が撮れるのではないか知らん)に限らず、日本語でも悪い言葉は使いたくないのです。困ったのでマウロになり切って「よう、元気か?うん、俺は元気だよ。」などと言っていると当然マウロでないことは彼女にもすぐにわかって、どうも手詰まりになったので言ってやりました。

「ゲツヨービ。」

「なに?・・・、ああ!!あっはっは。」

やはり彼女の悪巧みだったようです。聞けば、「日本人ってきちんとしてるから悪い言葉があんまりないのよ。困っちゃったからそれを教えたの。」

ねえ、他にもあるでしょう、いたずらするにしても。いくら「イタリアに較べて」悪い言葉が日本には少ないにしても。恐らくマウロは、その言葉をしっかり覚えていたことから判断して、僕以外の少なからぬ人間にそれを繰り返したのではないでしょうか。

「ゲツヨービ。」


にしてもそれを完全に鵜呑みにしているマウロもなかなかかわいいヤツです、あの早口さえなければ、ですけどね。

何だか最近ピリピリしていたのがバカバカしくなるくらいに穏やかな一日でした。思ったことが思うように進まない国、願ったことが願ったようには叶わない国、そんなイタリアですが、いざここに身を置くと、それでもいいかあ、何て考えてしまうから不思議です。思うように進まなくなったとき、また願いが叶わなかったときにまた、その時どうするか考えれば良いのです。決して便利ではないですけど、抜け道や裏工作にあふれ、本当に困ったと思ったときでもそれが決定的でないという点では、あるいは生きやすい国なのかも知れません。

かと思ったら、ほとんど諦めかけていた洗濯機が、昼に家に帰ったらすでに届いていたり、それを設置に来たおじさんも金も取らずに帰って行ったりと、本当に理解に苦しむ魅力的な国です。


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Now playing:
"goin' to the river", by fats domino, アルバム『ANTOINE FATS DOMINO vol.2』より

明日からローマです。
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by kantacantalavita | 2006-04-25 05:19 | 親愛なる日記 | Comments(1)
Commented by はままつ at 2006-05-15 03:17 x
ゲツヨウビのネタ、おもしろいですね(笑)


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