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KANTA CANTA LA VITA

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2006年 12月 24日

全く日本にいなかった2006年も残すところ後1週間。

同居人イレーネがくれたボローニャのクリスマスのお菓子"pinza(ピンセット?カニのはさみ?)"を食べながらの投稿です、『KANTA CANTA LA VITA』です。 

 日本の年末程とは言わないまでも、イタリアの年末もそこそこ賑やかで人だらけで何となくそわそわします。愛用している市場やスーパーで僕も年末の買出しをしまして、豆、酒、きのこ、酒、野菜、肉、チーズ、酒、糖分(ヌテッラですけど)などを3回に分けてまとめ買いしてきました。こういうとき一人はつらいです。言い換えれば一人でつらいのはこういうときくらいです。うそです。

 市場で肉の品定めをしていて耳を疑いました、「ママ~(泣)」、「だからじっとしてなさいって言ったでしょ(激怒日本語)!!」。外国だから日本語は通じない、それを逆手にとってしばしば日本語で悪態をつくことがあるなどと日本人同士で笑ったりしていますが、いやあ、狭いボローニャ、どこに誰がいるかわかりません。今回の女性は見たことない人でしたが、僕がそれを聞いて笑っているなどとは気づいてもいないでしょう。ちなみに重すぎる買い物袋のせいで倒れかけたベビーカーを救ったのは僕です。
 
 市場での買い物を終え、その品を家の冷蔵庫に突っ込み、すぐに次の巨大スーパーへ向かいます。普段昼食時は比較的空いている時間帯ですが、今日は例外です。大勢の客が恐ろしくでかい買い物カートをいっぱいに満たしてレジに大挙して押し寄せています。イタリアに来てすぐの頃はその長すぎる列に並ぶことにずいぶんうんざりしたものですが、そういう時は人を観察して時間をつぶすことも覚えました。たくましくなったものです。今日は果てしなく続く人並みにうんざりしているレジの女の子を見てました。

 で、その帰りに、先ほどの耳に次いで今度は自分の目を疑いました。ちょっとちょっと、幾らお祭り気分でも救急隊員がサンタクロースの格好しててはまずいでしょう。日本でも、商店の売り子さんたちや街でビラ配りをしてる人たちがサンタクロースの格好をしたりしますが、さすがに救急隊員は聞いたことがありません。(今度、最も身近な隊員である我が父に確認しておきますが。)不幸な誰かを病院に送り届けるという大仕事やってのけた後なのか、運転席、助手席ともにニコニコ顔の男たち。あるいは本物の救急隊員が仕事中に倒れて、偶然そこを通りかかった買出し中の本物のイタリアのサンタクロースたち(Babbo Nataleって言います、誤解を恐れず訳せばクリスマスおじさん、みたいな雰囲気です)が代わりに座席に座ったのでしょうか。あるいは、ハイテク好きのこの国のサンタクロースたちは日常は最先端の救急車の後部にプレゼントを詰め込んで秘密裏(ばれてますけど)に街を行き来しているのでしょうか。いずれにせよ、つまり彼らが本物であるにせよないにせよ、僕が何かの事故で救急車に乗る羽目になった際は、生真面目そうな普通の救急隊員が良いです。気がついたら、グリーンランドの国際サンタクロース協会だったとか、南半球で熱中症にやられたサンタや深雪に脚を取られ捻挫したトナカイが隣のベッドで寝ているとかは、正直勘弁してほしいです。

 イタリアは年末に食べる料理にも地域性があって、豚の街ボローニャのそれはザンポーネzamponeやコテキーノcotechino(いずれも豚肉の詰め物)をレンズマメと一緒に食べるのが大半のようです。3番めに行ったスーパーでも缶詰のレンズマメは半額でしかもすでに売り切れてました。レンズマメは日常的に食べているので特に喜びはしませんが、同様に日常的に「食べていない」肉類は、たっぷり買いました。考えるだけでお腹が空きます。そんな中目を引いたのが、うなぎ。この季節うなぎを食べる習慣があるとは聞いていましたが、実際にはまだ食べたことはありません。先の市場でもまだ生きたうなぎがどっさり置いてありました。日本人の僕にしてみればうなぎは蒲焼と相場は決まっておりますが、スーパーの総菜屋で見る限り、から揚げにして酢で漬けるマリネ風のものと、トマト煮みたいにして食べる方法があるようです。たっぷり買い物もしたし、もう今年は買い物に出かけることはないなあとは思っておりましたが、こんなこと書いてたら俄然、明日日曜も年末臨時開店の最寄スーパーで、うなぎを買って食べたくなりました。「もし食べてたら」、これはもうほとんど前振りですが、追って報告します。

それでは。あ、こっちの人に「Auguri, buon natale, e buon anno!!(メリー・クリスマス、良いお年を!!)」って言うのはできますが、つまり「彼らにとって良いクリスマスであるように」と言うことはできますが、特にキリストの誕生日に思い入れを持っては育ってませんので、ここでは「良い年末を」と言うに留めましょう。特にこれ以上の理由はありませんが、そういう訳で、皆さん、良い週末と年末ををお過ごしください、そして、また明日。

by kantacantalavita | 2006-12-24 01:52 | 親愛なる日記


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