KANTA CANTA LA VITA

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2006年 12月 29日

ブログのネタ、そんなものはゴロゴロ転がっているだろうに。(下)

前回、ちょっと脚色しすぎました。ハードボイルドを目指した結果です、ごめんなさい。

正確には友人は不在ではなかったんです。不在の前段階としての出かける準備をしていました。さらに言えば、出かけるために風呂に入っていて、僕が鳴らす呼び鈴にすぐには答えてくれず、鳴らした回数は700回に上り、701回目を鳴らそうとしたそのときに、覗き窓に僕の姿を認めたらしい彼はその時間の僕の訪問に驚いていると判る声で、「向かいのバールでコーヒーでも飲んで待っててくれ。」

ううむ。残酷なこと言います。事情を知らないとは言え、今この状態(鍵なし、運なし、金なし、服なし)にある僕に、あろうことか、商業施設で待て、と言うのです。まあ、しかたがないですね、選択肢はそう多くはないのです。コーヒー屋には入りたくないので外で彼が来るのを待ちます。彼がいてくれたことにとりあえず感謝し、700回鳴らすことによって入浴を邪魔してしまったことを心内に謝罪します。まあ許してくれ、俺も結構つらいんだ。悪気が全くありません。

湯でも開かぬ両の目を携えた彼とコーヒーを立ち飲みながら、これまでの経緯を説明します。説明しようとしますが、うまく言葉が紡げません。明らかに混乱しています。彼の方も寝ぼけた頭と相まって全く僕の言ってることがわかっていない様子。ただし、尋常ではない僕の格好が尋常でない事態を物語っているらしく(当然です)、なんとか力になってくれる雰囲気は伝わります。ただし、数分後には出かけるということ、帰るのは夜遅くになってからだ、ということが宣告されます。

力になる?まあいい。とりあえず座らせてくれ。ネットでもう一人の友人に、現在窮地にあることを伝えます、万が一の時はよろしく頼むと一言添えて。





















あのできごとから、すでに一週間が過ぎ、出来事しての「生(なま)」、イタリア語で言うところのattualità(英語はアクチュアリティでしたっけ?)を失ってしまいました。書こうとするも、どうにもテンションが上がりません。

もういいや、かいつまんじゃいます。

ああでもないこうでもないと策を練り、再び入室不可能な我が家に戻ります、さむい、こういう日に限って気温は一向に上がりません、それでも幸運にも3つのうちの最初の門は誰かが開けっ放しにしていました、いいぞ、2個目に入るにも鍵が要るので、他の住人のインターフォンを手当たり次第鳴らし、事情を説明し開けてくれるよう頼みます、完全に疑われてますが、気にしてはいられません、3分の2クリア、しかしあれやこれやと練りに練ったはずの策は結局のところひとつも機能せず、とっておきの裏技は通用して初めて裏の技であるわけであって、裏技であることを期待され見事に裏切ったグッズたちだけが無意味に手の中に残ります、無情に過ぎ行く時間、幸か不幸か手元の本は中々興味深いです・・・、昼前、奇跡的に向かいに住む代理人(大家と僕らを仲介する人)が帰ってきました、すみません、おかしな話かとは思いますが僕んちの合い鍵持ってませんよね?どうしたっていうの?へえ、鍵を閉じ込めちゃったの、合鍵は持ってないけど弟に連絡は取ってみたげるわ、弟?そう、お宅の大家は私の弟なの、へえ、じゃあ、早くしてよ、あれあれ、弟って言ったのに何で父親にかけてるんですか、あ、そうか、父親もこの近くに住んでるとか住んでないとかは聞いたことがあるようなないような・・・、父親とのクリスマスの挨拶はクリスマスにしてよ、ところでさあお父さん、弟の家の合鍵は持ってないの?うん、うん、ああそうか、わかった、なら弟に電話してみる、そうなる可能性は十分にあったのだから最初からそうしてくれ、ああ、アウグスト?あんたのね、うん、あんたのアパートに住んでる子がね、鍵を部屋に閉じ込めちゃったのよ、うん、そうなのよ、うん、うん、あ、来れる?え?来れるの?あらそう、うんわかった、うん、はいはい、うん、じゃあね、チャオ、何がわかったんだ、なに?15分で来てくれる?本当か?ええ?信じられない、大目に見て30分くらいか、30分なんか手元になぜかしら面白い本がある今、あってないようなものだ、え?解決?いや、ぬか喜びは痛すぎる、部屋に入って喜べ・・・、これまでに見たことのない住人が階段を行き来する、へえこんな人たちが住んでるんだぁ、たまには鍵の一つや二つ閉じ込めてみるもんだなあ、お、今日に限って建物の清掃業者まで来る、そのつど自らの苦境を歪んだ笑顔を浮かべつつ説明します、無言はまずい、怪しすぎる、自分ちの鍵は開けれませんが、愛想の良さで最低限彼らの中にある警戒という心の鍵を開かねばなりません、あらそうなの、大変ねぇ、じゃあうちでお茶でも一杯・・・、なんて誰も言ってくれません、まあいい、俺には本がある、お、息を切らして青年がやってくる、あなたがアウグスト?そうだよ、大変だったね、うん大変だった、ところで会うのはこれが初めてだね、そうだね、すごく申し訳ないとは思うよ、初顔合わせがこんな形でだなんて、いいってことよ気の毒だったね、え?寄ってかないの?ふうん、まあいい本当にありがとう、あ、それから伝えたかったのは俺らはあなたの家に住んでるけど、すごく満足してるってことさ。それだけは伝えたかったんだ、うん、本当にありがとう。解決。

メールで友人に無事入城を果たしたことを伝える。おいおい、連絡係に指名した友人はどうやら全く心配していない、あまつさえ、美術館に行こうなどと誘いをかけてくる。判ってるのかい俺の境遇を、でもいいよ、思いの外早く解決しちゃった今、特にすることないし・・・。

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mixiの日記が日記以外で埋まってしまったなあと思っていたら絶好のネタを手にし、ところが出し惜しみをしていたらネタの賞味期限が切れるという事態だったわけです。勉強になりました。何か不真面目なブログだなあ。
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by kantacantalavita | 2006-12-29 07:30 | 親愛なる日記 | Comments(2)
Commented by ecaep_dlrow at 2006-12-29 19:43
ハードボイルドかんたⅡ、期待して待ってますw
Commented by kantacantalavita at 2006-12-30 15:53
ごめんよecaep_dlrow。期待に答えられなくって。小出しにするのは僕の悪い癖だ。出し惜しみして、出し切れない。悲惨だ。ハードボイルドはもう少し勉強してから再挑戦!!


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