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KANTA CANTA LA VITA

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2006年 12月 29日

スリに合いかける、年末。

「やっぱりネタはattualitàだな」、前回の投稿に引き続き、身を持って体感しております『KANTA CANTA LA VITA』です。

街の中心リッツォーリ通りvia Rizzoliにある、在庫処分半額セールをしている本屋でご機嫌に買い物をし、大通りを渡って家に向かっていました。今日の夕方、街の中心、年末の午後、人通りはいつもよりやや多いくらいでしたか。

本屋のレジで肩に掛けてるウエストポーチから財布を出し清算したあと、財布はコートの胸ポケットに入れたものの果たして鞄のチャックはちゃんと閉めたかな?ああ、ちゃんと閉めてるな、いや、3cmほど開いてるや、きちんと閉めなきゃ、よし。・・・約10秒後、歩数にしたら本屋を出てチャックを確認した場所から20歩ほどした時でしょうか、鞄が微妙に引っ張られている感じがしました。鞄の紐がどこかに引っかかってるのかな?確認のため背中の方にある鞄を前に持ってこようとしたときです。驚くほどの背後至近距離に二人の若い女。幾らこの人込みでもそれは近すぎるだろう、と鞄に目をやるとさっき閉めたチャックが開いている、さらには左の女はチャックに手を掛けています、なんで?近すぎる女たちに目をやります。左の女と目が合います。と、女たちは90度方向を変えて、ウインドーショッピングしているふり。そう、ふりなんです。

それがスリだったことに気づいて、すぐに鞄の中身を確認します。手帳は入ってる、チネテカの会員証もある、図書館で借りたDVDもある、財布はドキドキ高まる胸のポケットだ、何も盗られていない。

もう一人をにらみます。彼女は目を合わせません、飽く迄ウインドーショッピングに興じてます。チャックを閉め僕はその場を立ち去ります。何も盗られてはいないのですし、第一ものすごく怖かったのです。よく、スリ集団は一見してそれと判る格好をしていると言いますが、彼女らはどこにでもいるイタリア人風の女の子に見えたことに驚きました。そしてなにより知らぬ間に鞄を完全に開けられていた事実。あの人だかりで誰も気づいていない、気づいていても声を掛けない事実。本当に怖かったのです。

その場を後にしながら、あの時すぐに声を上げるべきだったかとも考えました。「みなさん、ここに泥棒がいるので気をつけてください」とか。と同時に、映画の観過ぎか、すぐに復讐されることが頭をよぎりました。実際観たような気もします、通報した泥棒に刺されるという映画。

とりあえず未遂で済んだことを良しとしよう、その上でこちらに油断があったことも認めなければならない。認めて以後注意する。反省して学ぶ。

これだけスリが多い国といわれる国に一年以上いて、明らかに気が緩んでいたんだと思います。「スリに合うのは注意が足りないんだよ」なんて言ってたものに僕がなっていたのです。財布をコートの胸ポケットに入れていたのは幸運でしかない。銀行のカード、クレジットカード、年越しのための現金、今思い出しても冷や汗をかきます。本を買ってホクホク顔の隙だらけの顔を見られていたんでしょう。注意します。

いやあ、でも、本当に思うのは、あの店で本を買って本当に良かった。でなきゃ今頃財布は・・・、なんてね。

あの頃の僕らが
笑って軽蔑した恥ずかしい大人に
気づけば、なっていたよ


と歌ったのは中谷美紀でしたか。皆気をつけてね。年末です。

by kantacantalavita | 2006-12-29 09:50 | 親愛なる日記


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