KANTA CANTA LA VITA

forsecanto.exblog.jp
ブログトップ
2007年 09月 06日

朝五時三十分の蝉


夏の終わりが世界の終わりであるかのような静けさを
耳の辺りで目の当りにして、
この町にも無音の瞬間が存在するのかと
むせ返るような残暑の中、
身も凍るほどにほとんど愕然とした九月最初の真昼。
あの時から夏は終わり始め、
最後の蝉が鳴き終えた今日の朝、五時三十分、完全に終わり尽くした。
朝五時半にフェイドアウト。
あの蝉の声はどこへ行ったのか?

---------------------------------------------------------

細いストローで血を吸われるんじゃないかと、子供の頃は恐れていた蝉が、今はわりと好きで、このブログでも、ボローニャで鳴き始めた蝉のことを取り上げたりもしました。どこかで覚えた「せみ、せみ、せみせみ、せ~みんみ~ん」という蝉の歌は、頭から消えません。「ど~こにいるのかせ~み、なかなかいないよせ~み、なかなか取れないせ~み、せみせみせ~み、せみせみせ~み~んみ~ん」。

山形の蝉と大阪の蝉は、鳴き声からして違っていて、前者は完全に「み~んみんみんみんみんみんみ~ん」と鳴きます。大阪では聞いたことないような気がします。世の中にはミンミンゼミの他にも、ツクツクホウシとかカナカナゼミがいて、その素敵な名前も気に入っている要因です。犬のワンワン、猫のニャーに比して、蝉の鳴き方は高度な気が、それを文字にしてみて感じられます。バウワウイヌやミュウミュウネコなんていませんし、やっぱり蝉の鳴き声は圧倒的に特徴的です。

こんなことを書いていたら、いるはずもない九月六日の蝉が、僕の頭の中で鳴き始めました。隣の公園でフェイドアウトした蝉はじ~じ~鳴いていたのに、僕の頭の中にフェイドインした蝉はみ~んみ~ん鳴いてます。そんなズレもまた、楽しいです。
[PR]

by kantacantalavita | 2007-09-06 06:42 | 親愛なる日記 | Comments(0)


<< 続・セミの話      もうずっと昔のことなんか忘れち... >>