KANTA CANTA LA VITA

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2007年 12月 15日

プリントアウト。

安いプリンターを使っています、『Kanta Canta La Vita』です。

安いからだと思うのですが、僕のプリンターは仕事が遅いです。昨日も、これまで書き溜めたものをまとめてプリントアウトしたのですが、びっくりするほどののんびりさ加減。散らかり放題だった部屋の片づけができてしまったほどです。

ところが一番の問題は、彼の仕事振りではなく、僕の仕事にあったようです。プリンターが、インクという血を吐き、動作音といううめき声を上げて形を与えた僕の思考を、他ならぬ僕が、読みながら居眠りをしてしまいました。こいつは非常に良くない。執筆者が自ら眠ってしまうような文章を誰が楽しむというのでしょう。

どうやら今の僕には、わずか数千円の安プリンターに対してさえ、文句をいう資格はないようです。
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by kantacantalavita | 2007-12-15 01:56 | 親愛なる日記 | Comments(0)
2007年 07月 15日

ラストスパート、あるいはようやく盛り上がってきた(勉強以外で)。

なかなか忙しい日々です『KANTA CANTA LA VITA』です。こんな書き出しもずいぶん久しぶりな気がします。

日本へ荷物を送りました。あの90キロはすべて、僕の脳に収まりきらない知恵なんだと思っています。船便なので、僕の知恵が水に濡れてカビに侵されたり、錆付いたりしないことを祈るばかりです。4回に分けて送った荷物ですが、毎回担当者が違って、それに伴い書類の書き方が違う。必要事項が違う。大事そうなスタンプをビニルの上から押したら消えてしまうと、僕なんかは考えちゃうんですけど、大丈夫なんでしょうか、イタリアでは。前に書いたレジのおばさんが、僕のことを「むっちゃエエ子 simpaticissimo」と呼び、とても親切にしてくれるのが救いです。

調子に乗ってバーゲンでジャケットを買ってしまいました。いやあ、イタリアのジャケットは格好良いねえ、などと言いつつレジに向かう途中で、"Made in Japan"のタグに気がつきました。日本製ということに、一度は心が折れそうになりましたが、何かの縁だろうし、第一、気に入っていたので購入に踏み切った(まさに踏み切った)次第です。思えば、イタリアでなかなか素敵なスニーカーにめぐり合えず、失意の中で訪れた6年前のロンドン。ふと立ち寄った店で、「さすがロンドン!」と言いながら即購入したスニーカーはイタリア製でした。僕のセンスなんて、そんなものです。

ODC以外の、とあるHPで記事を書くことになりましたが、かなり手こずっております。ふだんから「こういう」グダグダの文章しか書いていないツケが回ったようです。語彙不足と日本語の誤りは甚だしいにも程があります。

明日、この家を出ます。友人宅に滞在の後、しばらく旅行に出かける予定です。アムステルダム→フランクフルト→パリ、9日間の旅です。一応、外部コラムのための取材旅行と銘打ってはおりますが、その実、完全に私的な旅行です。6年前の、トルコもイギリスもギリシャもサルデーニャもほとんど怖いものなしで旅行した僕は、今はもういません。なんでこんなにも不安なのでしょう。お金がないからでしょうか? いえいえ、理由は明らかです。今は内緒にしておきますが、場合によっては、3,4日後には、日本からブログの更新が出来るかも知れません。それがヒントです。予定では、イタリアからの次の更新は、こちらの時間の7月25日夜には出来るかと思います。が、そうでない場合は・・・、どうしましょう。

とかなんとか言いながら、賢明な読者諸兄はお気づきでしょう。特集「滞在許可証更新のアレやコレ」が更新されていないことからもわかるように、最後の写真提出と指紋採取から2ヶ月、書類提出から6ヶ月、前許可証の期限が切れてから9ヶ月が過ぎようとしているにもかかわらず、依然、受領できておりません、イタリアの滞在許可証。ローマかボローニャか、その辺にはあるはずなんですけどね。こいつがないと、僕みたいな長期滞在者はヨーロッパの旅行が難しいらしいです。困ったものです。

そういう日々です。
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by kantacantalavita | 2007-07-15 09:19 | 親愛なる日記 | Comments(6)
2007年 06月 23日

頼むぜ、フランス。イタリアも頑張ってるんだから。(ボン・ジョルノがボン・ジョルノな国の郵便局閑話)

e0017332_18563757.jpgFIFAのランクじゃありません、かれこれ2週間ほど前にアマゾンで注文したDVDが届かないのです。『KANTA CANTA LA VITA』です。

世界で唯一入手可能な『カビリア』のDVDを、最も近いと思っていたフランスに注文したのですが、それが仇となったのでしょうか。発送は6月8日、その時の確認メールには、「7~15日でお届けにあがります」とあったと記憶しています。今日が15日目なのです。まさか隣国フランスからの荷物がこんなに時間を要するとは、思ってもみませんでした。月曜日には受け取りたいものです。

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日本への荷物を郵便局から送りました。事情を良く知らなかったため、窓口のおじさんに尋ねました。

「日本への荷物は、幾らくらい費用がかかりますか? 一番安いので良いんですけど。」
「輸送方法はどうする?」
「船でいいです。」
「重さは?」
「10キロ。」
「・・・。船便で39ユーロだな。」
「飛行機だとどれくらいですか?」
「・・・。90ユーロ。日本まで3、4日で着くよ。」
「着けば良いので、早くない方でお願いします。」
「ノー、ノー。航空便は、早くて、しかも『安全』なんだ。」
「あ、安全??」

船便は安全ではないということでしょうか? 何日くらいで着くか尋ねても正確な数字は出てきません。今回、送ったのは、冬物の服とすぐには使わないだろうと判断した37冊の本。持ってる服の数は、同世代の男性に比して相当の確率で少ない僕の、そして、映画関連の本を未来へのはかない投資として購入した僕の、今後の主戦力がすべて詰まった2箱です。今年の冬、凍えて暮らしても良いです。凍えても良いですから、お願いです、いつかは届いて。

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幸運にも(!?)、今のところイタリアからの郵便(手紙や葉書)はほとんど届いているようです。ですが、届かなかったという噂も絶えません。よりによって、もっとも大事なものが着かない、なんてことがブログのネタにならないことを、今はもはや祈るのみです。

あああ、日本に帰ってすぐ使うようなものが、まだ手元に残っています。こいつらは、航空便という旅客並みの扱いをしないといけないのかと思うと、気が重いです。

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子供の頃、切手の収集をしたことがあります。それが再燃したわけではありませんが、荷物を出し終え、一仕事を終えた気分で余裕ができた僕の目に、イタリアの記念切手が目に留まりました。印刷技術のあれやこれやはわかりませんが、デザインに優れたものが見て取れます。窓口のおばさんに聞きました。「映画関係の記念切手があればほしいんですけど」。おばさん、巨体を揺らし、しぶしぶ分厚いファイルと取り出します。

「映画ねえ・・・、確かあった気がするけど・・・、あ、あった。ほら。」

e0017332_1854060.jpg息を飲む僕。デ・シーカとザヴァッティーニの切手でした。正確には、『ウンベルトD』と『ミラノの奇跡』の切手です。ウンベルトが愛犬フライクを抱き上げるシーンと、ザヴァッティーニの名文句「『ボン・ジョルノ』が本当の意味で『ボン・ジョルノ』である国へ Verso un regno dove buongiorno vuol dire veramente buongiorno」。おいおい。完璧じゃないか、今日という1日。まさかここが、「ボン・ジョルノ」が本当に「ボン・ジョルノ(良い1日を!)」を意味する国じゃないのか?

こうなると僕はどうなるか。調子に乗ります。

「あ、じゃあ、このセットと、同じセットのシートをひと組、『僕用』にください。それから、他の切手も見ていいですか?」 

作り笑いが曇るおばさんの顔。わかってます、面倒な仕事なんです。いちいち箱から取り出して、1枚切手を取って、残りを箱に戻して、表に枚数を記して、料金を計算する。どう考えても、普段の彼女の仕事との比較で、イレギュラーです。しかし、ここで引き下がるわけには僕も行きません。ありとあらゆる愛想を振りまいて、おばさんの機嫌を取る。事実、それが功を奏してか、おばさん機嫌を回復し、おしゃべりでしばしその手が止まるほど。

「申し訳ないとは思うんですよ、シニョーラ。こんな厄介な客、なかなかいないでしょ?」
「まあね、でも良いのよ。あんた、いい子だから。あとどれくらいほしいの?」
「そうですねえ、あと5枚にします。」
「O.K. いいわよ。」
「でもね、シニョーラ。これは僕が悪いんじゃないんです、責任はあなたたちにあるんですよ。だってこんなに素敵な切手を作るんだから。」
「まあ、この子ったら。」

そんなこんなで、1時間くらいかけて(彼女は物販のレジ担当なので、僕以外の客の相手もしなければならない)、20枚ほどの記念切手を選びました。会計を済ませ、おばさんに挨拶をします。

「ありがとう、シニョーラ。また来ます。ボン・ジョルノ。」
「うん、またいらっしゃい。あなたにもボン・ジョルノ。」

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受け取りは知らん、とりあえずは荷物出しに成功し、偶然の出会いとも言える切手に遭遇し、少なからぬ余計な買い物をして、ずいぶん満足していました。その満足具合は、郵便局を出たその足でバールに向かい、ビールを飲んだほどでした。

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ボン・ジュールの国はどうなったのか? ボン・ジュールの国からボン・ジョルノの国への越境はどうなったのか? なんとなく、ネタになりそうな予感はあるのです。
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by kantacantalavita | 2007-06-23 18:01 | 親愛なる日記 | Comments(2)
2007年 05月 12日

恥の上塗り、あるいは"La bellezza interiore(内なる美)"

比喩を弄んで楽しんでます、『KANTA CANTA LA VITA』です。

論文を書こうとしてますが、そんなもの書いたこともないので実は結構困ってます。まじめそうな文章を書こうとして、ひどい文章を書いています。

それで欲求不満になって、偶然あちこちから求められて(あるいは必要に迫られて)書くちょっとした文章で、比喩やら例えやらメタファーやら提喩やら換喩やら対置法やら倒置法やら同語反復やらトートロジーやら疑問文やら感嘆文やら、ありとあらゆる(もちろん僕の頭の中での想像と創造の限界を超えない範囲で)美辞麗句を並び立てて、楽しむ日々です。

それで問題なのは、いずれも中身が空っぽ、ということです。

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ひさしぶりに社会に出ると面白いことがあることはしばしば書くとおりです。

・いつものコピー屋のばあちゃんが、今日は忙しかったのか仕事が雑だったのが手に取るようにわかって楽しい(寛容になった)、こないだのあの誇らしげな仕事振りはどこへ行った?
・マッジョーレ広場で何か知らんイベントをやってて、70歳近いだろうと思しきじいちゃんがごきげんに踊っていた、間違いなく俺より軽快爽快
・同イベントのリハーサル(ゴスペルか何か)で、浮浪者のような人がステージ前で相当楽しそう(こちらも楽しくなる。日本ではそういう光景は目にしないなあと感じる→どんなイタリアの感じ方だ)
・街行く人々の服装、特に女の子のヒラヒラスカートを見て、「オウ、もう夏じゃねえか、な、夏?!」とつぶやく
・B・クローチェの分厚い本を「借りて満足」している自分

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なぜ今日はこうして箇条書きかというと、大体いつもこうして記事を書くのは夜中なのだけれど、次の朝一でプログラムをUPするから、果たしていったい誰が読むんだと自問してしまった(答えは出したくない)せいもあり、にもかかわらずGW(イニシャルが昔WCだった人を知ってます)が始まるちょっと前からアクセス数が伸びていること、明けてもそれが落ち込まないことに、理解が及ばなくて、ちょっと呆けているからです。

文章を書く欲求と必要に答えられず溜まる不満を文章を書くことによって解消することを試みるもどこにも行き着かず途方に暮れる、だったら早く寝たほうが良い。「今日が駄目なら明日があるさ」。いやいや、「今日が駄目なら明日にしましょ、明日が駄目なら明後日にしましょ。どこまで行っても明日は続く、ドンドンガバチョ、ドン・ガバチョ」らしいよ。

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蚊がいる るるるるるるる (草野心平?)
寝れないじゃないか あああああああ (ZA?)

 
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by kantacantalavita | 2007-05-12 10:13 | 親愛なる日記 | Comments(0)
2007年 04月 22日

続くゾ苦(ゾククゾク)・滞在許可証更新、いやいや僕は続いてほしくないんだ、冗談じゃない。

滞在許可証更新申請の件で進展がありました。

"Dettaglio Anomalia(不備の詳細)"の欄が空欄になり、新しく現れた"Dettaglio Anomalie Documentali(書類上の不備の詳細)"の欄に"Nessuna Anomalia Documentale(書類上の不備なし)"と書き込まれました。ヌカらず、チェックを怠らなかったため、このことを知ることができました。

また、呼び出し日等の情報に変更はありませんでしたが、ある筋によると突然記載事項が変更されたり削除されたりということもあるらしく、ページのバックアップとプリントアウトはしておいた方が良いとのことです。仮に、呼び出し日まで書留の連絡がなかったり、プリントアウト後に呼び出し連絡の情報が削除されても、そのプリントアウトした紙を見せたら、窓口には何とか辿り着けた、というようなこともあるようです。情報の変更とか削除は本当に勘弁してほしいのですが。
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by kantacantalavita | 2007-04-22 02:59 | 親愛なる日記 | Comments(0)
2007年 04月 18日

ゾクゾク・滞在許可証更新、いやいや僕は続いてほしくないんだ。ほんとだよ。

昨日も書いたイタリア在住外国人向けのHPには掲示板もあって、当然、滞在許可証の更新のことも書き込まれてます。その中で、いくつか気になることがありました。(以下、イタリア語はママ。ほとんど外国人が書いています。文法上の間違いもあります。訳にはある種また別の問題もありますが。)
"vedrai che ti arriverà una racomandata all'indirizzo che tu hai messo nel modulo e ti diranno che documenti mancano."

「申請用紙に記入した住所に書留が届くはずです。そこで、不足している書類が知らされることになっています。」

ほう。書留ねえ。届いてないですよ。でもあと一ヶ月もあるんだから・・・。また、こんな面白い境遇にある人もいました。
"... e la convocazione per il 2 agosto 2007 (scritto letteralmente)
Secondo voi è possibile che sia cosi lontana? mi arrivera la convocazione per raccomandata?
ho telef anche al numero verde che mi ha riferito che probabilmente la data è sbagliata e puo darsi che anche la raccomandata avrà la stessa data sbagliata!!!!"

「(昨年末に申請したのに)呼び出しは2007年の8月2日(文字通りそう書いてあるんです)。本当にそんな先なの?みんなどう思う?呼び出しの手紙は書留で届くのかなあ?コールセンターにも電話してみたけど、おそらくその日付は間違ってるんじゃないかって言われたんです。しかも、たぶん書留にもその間違った日付が書かれてるだろうって!!!!」

間違った情報を伝えることにまず問題があり、そのことで問い合わせた情報センターの答えにさらに問題があります。一切何も解決してません。「おそらく」とか「たぶん」とか、この国ではその説得力のなさに説得力があります。彼らがたぶんと言ったらたぶんそうなんです。たぶんですから、そうならないこともある。無意味です。

とにかく、僕の照会のページには"Documentazione Attesa Incompleta PSE"とあって、しかもそれが"Dettaglio Anomalia"という欄に記されています。dettaglioは「細部」、anomaliaは「異常、変則」だったと記憶しています。でもそのふたつがつながった時に何を意味するのかがあまりに曖昧です。良いことではないような雰囲気はあります。で、documentazioneは「書類」、attesoは「期待された、求められた」、incompletaは「不完全な」、PSEは「電子式滞在許可証」です。間違いなくどこかで何かがうまく行ってません。調べてみると、こんなことを書いてるページがありました。
"... la mia pratica risulta in ISTRUTTORIA con un'anomalia (documentazione attesa incompleta PSE) questa dicitura dipende dal fatto che noi abbiamo pagato la tassa di 27,50 compilando a mano un bollettino postale senza usare quello prestampato in quanto ancora non era disponibile quindi il sistema non riesce a leggere tali bollettini..."

「私の現状は、何らかの異常(documentazione attesa incompleta PSE)で『審査中』とのこと。この表示は、私たちが27,50ユーロの料金を手書きの領収書で払ったことによるものです。前もってプリントされたものは使いませんでしたよね。というのも、あの当時はまだそれが使える状態になく、結局、現システムがそうした手書きの領収書を読み込めないということが起こるのです。」

確かに前記のAbbicciの掲示板でも、"documentazione attesa incompleta PSE"は申請者の不備ではないとの記述もあり、なんとなく様子がつかめてきたようです。総合すると、こういうことでしょうか。つまり、手書きの領収書が読み込めないというシステム上の不具合(つまり審査する側の問題)があって、その意味のPSEがついた表示とそうでない"documentazione attesa incompleta"があると。前者は申請者は特に心配しなくて良いよ、と。・・・怪しすぎます。自分に優しすぎます。面白いことにこの手書きについて言えば、以前にも書きましたけど、不慣れなことをやった緊張からか、"Bologna"と書くべきところで"Bologn"としか書いてません。これはシステムが整っていてもエラーになる可能性はとても高いです。

正直コールセンターに電話するのが一番手っ取り早いんだと思います。でもそれはとてもイヤです。イタリア語で何かそういう込み入った話をするほどこちとらたけていませんし、なにより何か別な新しいネタを提供することになりそうで・・・。

ここに僕が書いたことも、イタリア特有(?)の「たぶんforse」、「おそらくpuò darsi」、「うまくいけばmagari」ですので、交錯する情報の一端でしかないことをご理解ください。
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by kantacantalavita | 2007-04-18 01:17 | 親愛なる日記 | Comments(0)
2007年 04月 16日

続々々・滞在許可証更新、いやいやいや僕は続いてほしくないんだ、完全に。

呼び出しを喰らうのは学生の特権でしょうか『KANTA CANTA LA VITA』です。「(恐い先生に、不良グループに、憧れのあの子に)呼び出される」というのはなかなか緊張するものです、なぜか僕は中学生の頃を思い出します。

いえいえ、実は滞在許可証の更新の件で、クェストゥーラ(警察みたいなもの)に呼び出されました。別に悪いことをしたとか、学生の特権とかでもなく、恐らく許可証の更新申請が受理されたのでしょう。

僕と同じような境遇にありながら、更新申請の方法が違ったふたりの仲間はすでに新しい許可証を手にしています。これで「僕が不許可になる」ことが、まあオチつくなあとも他人事のように考えていましたが、ここに来て何とかなりそうな雰囲気が出てきました。

ただ、呼び出し日はまだ1ヶ月以上も先です。ある情報筋に拠れば、呼び出されて出頭し、写真を提出して、本証を手にするにはさらに時間がかかるとのこと。受け取ってから数ヶ月しか滞在しないのに、なんなのでしょう、この拘束。覚えてらっしゃる方もいるかとは思いますが、僕の前の許可証は10月の末にすでに切れております。それ以前から準備しているのに、まだ手に入らない。

申請中の出国の場合は、EU(シェンゲン?)以外可能と決められているそうですが、実際にEU圏内の旅行に出かけた友人もいることですし、相変わらず、真実は在って無いようなものです。僕は恐くて出れません。

それから、僕が郵便局で更新申請した時に理解した限りでは、郵便が届いて、そこに出頭時の必要書類(写真とか)が記されている、とのことでしたが、その手紙はまだ来ておりません。もうこれは、さすが!としか言いようがありません。

前回前々回前々々回と多くは語りませんでしたが、実はかなり不安もあったんです。必要書類に目立たないながらも不備があるのが判っていたからです。あるいは不必要書類は完全に揃えて申請したことが功を奏したのでしょうか。

一部では、このシステムも長くは続かない、などと噂もされていますが、いろんなことが依然闇の中にあります。そんな闇の中の一筋の灯り、それがプローディ首相が訪日で、彼があの国を心から楽しんでくれたら良いなあ、そしたら幾らかこういう事務手続きも好転する可能性がないとも言えないのになあ、少なくともこれ以上悪くなることはどう考えてもないなあ(否、どん底なんてないんです)、なんてことを考えてしまうくらい一寸先一瞬先は闇なのです。

僕がこうしてどっしり構えていられる(実は違うんですけど)のは、周りの友人たちと、同じような境遇にあるネット上の助け合いがあるからです。なので、僕も以下情報を流します。

申請の現状確認は、Portale immigrazioneの右下にあるArea riservata stranieriから。そこに、申請の時に受け取ったレシートにあるID(ホログラムの下)とパスワード(バーコードの下、ハイフンなしで)を入力してください。何か知らんがわかるはずです。僕もずいぶん長いこと「呼び出しconvocazione」は空欄でした。記入漏れ、書類不備の場合はそれぞれ指示(なにをどうしろ、ではなく、どういう状況なのか、だけらしい)があるそうです。

助け合いにはAbbicciイタリア留学掲示板がずいぶん役に立ちます。親切にしてもらったら親切返ししましょう。場合によっては友達にだってなれちゃいます。イタリアで知り合った日本人の友人と、「ああ、あなたがあの人ですか!」ということが僕は2回ありました。

こんなサイトもあります、「イタリアの外国人"Stranieri in Italia"」

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e0017332_17462.jpg自分へ 

竹久夢二が好きなのは、あの首筋の描写が好きだったこともひとつの要因だろう。彼は、その画で我々を魅了するばかりでなく、人生における(特にイタリアにおける人生における)教訓のようなものを示してくれているんだ。

首筋、うなじをイタリア語でなんていうか知ってるだろう?"nuca"だ。日本語で書けばどうなる?「ヌカ」だろう?気をつけろよ。

モノの本に拠れば、

ヌカ:接頭語的に用いて、その状態・性質が、こまかい・はかない・頼りない・役に立たない、などであることを表す。
「―喜び」「―雨」「―働き」


なんてあるぜ。ヌカるなよ。ヌカりなくやることが肝心だ。
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by kantacantalavita | 2007-04-16 23:44 | 親愛なる日記 | Comments(3)
2007年 03月 30日

Bologna, ti voglio bene (好きだよ、ボローニャ)

ああいう書き方が悪かったとは思います『KANTA CANTA LA VITA』です。

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修行だとか何とか言いましたけど、400kmほど離れたローマに行ってました。10日間で2往復し、計8日間の滞在でした。移動の煩わしさと旅の目的が勉強という、その厳しさから修行なんて言っただけのことです。ローマ第3大学でのイタリア映画史の授業に参加し、面白い映像も手に入りましたし、美味しい食事をし、行きたかった映画館にも行って、新たな友人も増え、本を買い、実りあるものでした。

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ところがローマというやつは、一時は世界の中心だったわけで、今でも世界中から観光客の集う巨大都市なわけで、普段ボローニャで、しかもかなりの割合でインドアな生活をしている僕には、宿泊地がずいぶんな郊外だったとは言え、そんな巨大都市で過ごすだけで疲弊します。

危険な雰囲気漂う地下鉄やバスに揺られ、観光客の間を縫うように歩き、雹や霰に降られ、先日までの暖かさがウソのような寒さに凍え、所かまわず散らかされるゴミに視覚的に辟易とし、鳴り止まないクラクションに聴覚的に苛まれ、最終日にはほとほとくたびれ果てておりました。こういう「修行」は避けられるものなら避けたいんです。

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そんな日々も昨日が最終日。ボローニャ行きの列車に乗るため、あるいは帰国前最後かもしれないテルミニ駅に向かいます。地下鉄で30分、のはずでした。ところが、途中の駅で乗客全員が降ろされる。列車の故障。渋滞の中の満員代行バス。翌日に控えるストライキの前夜祭か、結果的なストライキのためのストライキ。車窓からの風景、皮肉な会話、二重駐車に遮られたおじさんの憤慨とほとんど我関せず的に出てきたもう一方の当事者の悪びれる様子もない身振り、普段なら大いに楽しむであろうイタリアの典型的な光景も脳みそまで届きません。

・・・・・・ボローニャに帰りたい。

フィレンツェでモツのパニーノでも食ってやろうなんて目論見は、切符を買う時点で霧散します。モツよりボローニャ。席の埋まったコンパートメント、眠らせないアナウンスと車内販売、うろつく乗客。走れベイビー、一刻も早くボローニャへ。おかしなもので、ようやく着いたボローニャ駅で見た人込みは優しく温かなものでした。

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優しいボローニャの優しい我が家、普段自転車で行き来する街中も、こんな時はバスに限る。

e0017332_22503166.jpg・・・・・・、なぜバス停がバスでごった返している?どこまで続いてるとも知れないバスの列。理解不能。動いているバスも路線を変えている。おいおい、ここはボローニャだろ、ローマじゃないぜ。カオスはローマで十分味わった。こんな時に限ってやけに冷えやがる。俺が行く先々に寒さがあり、不運があるのか、俺がそれを引き起こすのか。み~んきあ。同居人の懐かしい口癖、悪態。暖かい我が家はしかし、このバスの渋滞の先にある。危険な香りは避けて通るのが絶対条件だが、如何ともし難い。バスとバイクと車の列は果てしなくも思える。クラクションと人だかり。そんなローマ土産はいらないぜ。

駐車したトラックが細道をふさぐ。ストラーダ・マッジョーレ、もっとも大きな道、素晴らしき道。名前だけが空しく響く。

e0017332_22582734.jpg「俺に言わせりゃ、通れるはずだよ。」
「いや、見てみろよ、仮に原付を移動してもその先の標識で身動きが取れなくなるんだ。」
「スペクタクル!スペクタクル!!」

バスに閉じ込められたみんな、悪いね、俺が帰ってきたからさ、君らがそこで指をくわえているのは。スペクタクルの社会、人生という旅。

しかしちょっと待て、ここはボローニャだろ。奇跡的な思考の転換、見世物と化した世の中を楽しめ。無関係とは言えなくもないが、これはシチュエーションとして完璧な面白さをたたえている。どう転んでも面白い。

e0017332_2304329.jpgトラックのハザード・ランプが点いている。あるいは運転手はちょっとの用事を済ませる間に、近所の奥さんとのひと時の情事に・・・・・・、高まる心、動き出す脳。ああ、マイホームでありホームタウンである、マイ・ホーム・タウンとしてのこの街。

e0017332_2315876.jpg渋滞と人込みが象徴する如何ともし難い状況を打ち破ったのはレッカー車。ふさいだ道を覆面で素顔を隠した死刑執行人然として後ろ向きにやってくる。蛍光色の作業服を着た若い仕事人は300回くらいため息をつきながらもフットワーク軽く任務を遂行。「やるじゃねえか、若ぇの。」執行人の気持ちなど知る由もない観衆。装置が響かせる金属音は死刑宣告文。ニヤつく観客、無口な断頭台。バスの列はそのままレッカー車を先頭にした葬列にかわる。古い友人に別れを告げるかのような老人。「あばよ、戦友。」

「スペクタクル!スペクタクル!!」

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自分の街に帰ってきた途端に、同じ混乱が混乱でなくなるから面白いです。その意味で、あるいはローマも「住めば都」の例に漏れることはないかも知れません。住みたいかどうかはまた別の話ですけど。
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by kantacantalavita | 2007-03-30 21:45 | 親愛なる日記 | Comments(4)
2007年 01月 16日

続々・滞在許可証更新、いやいや僕は続いてほしくないんだ、全く。

前の滞在許可証が切れてから90日の猶予期間内に何とか更新申請ができました。何も知らずに2月1日の「幻の予約日」を待っていたらとんでもないことになるところでした。『KANTA CANTA LA VITA』です。情報くれた皆さんありがとう。

キットが手に入らないという状況も僕が探し始めた頃(先週くらい)がピークだったのか、今は最寄の郵便局にも置いてあるようでした。

驚いたのはあの封筒を求める、あるいはすでに持った外国人が郵便局にうじゃうじゃいるということです。ボローニャのはずれのそれほど大きくない郵便局でこれですので、一体どれだけの人が滞在許可証の新規申請と更新申請をしようとしているのか、見当もつきません。そうですよね、以前存在した(大いに踊らされた)更新の予約が3ヵ月後なんてコトがありえるんですから。僕が提出を終えて、残りの書類を整理している間に、4人が提出のために並び、2人がキット入手のために並び、2人の女の子と話をしました。

まず提出が済んでの最初の感想は、先の女の子も言ってましたが、「まったくわからない」。まあ、説明をそこそこ読めれば全くわからないことはないのですが、書類の説明が弱いのと甘いのと緩いのとで、あれは記入ミスがどっさり出るんじゃないですかねえ。記入しなきゃいけないところなのか、そうではないのかが曖昧なため、不要なところに記入してしまうミスは僕もしてしまいました。漏れてるよりはいいかとは思いますがどう転ぶかは同じく見当もつきません。

で、なにやら、審査が進むと自宅に郵便が届くらしく、それと写真を持ってどこか(大方comuneかquartiereでしょう、発行されるならどこへでも行きます)に行ってめでたく滞在許可証の受領らしいです。知らせの郵便は早く届くに越したことはないですが、嫌な返事(可能性がないとも言い切れない)だと困ったことになるので、半年くらいかけて審査してくれれば良いなあとも思います。国外への旅行はかなり厳しくなってきましたけど、イタリアで勉強しろとの啓示と受け止めています。

郵便局は人が多くて、正常な精神でなかったのも悔やまれます、もう一度確認しておけば。本当に大丈夫かなあと今頃になって心配になります。

これからの方々は、くれぐれも不備のないよう、確認に確認を重ね、郵便局では担当者の勢いに巻き込まれず動かされない山のような心持で挑んで欲しいです。彼らが確認するのは、更新の方なら今手元にあるペルメッソのコピーとパスポートのコピーだけです。それ以外は目もくれません。それ以外の学校関係、保険関係、お金関係、冊子は、より慎重さが求められるはずです、漏れがあって痛い目に遭うのは、私たちなのですから。例の「裁量」で、記入方法を教えてくれる人もいますが、彼らを極力あてにせず、窓口ではもう出すだけ、という風にしておくのがベストです。僕は複数ページに及ぶ書類はホチキスでとめて、最初のページに何の書類なのかの説明までつけました。乱雑なものが多い中で、担当者がわかりやすさに気を良くしてくれたら、もうけですからね。その辺のつけいる隙は、感じられました。感じられただけですけど。

ああ、こんなこと書いていたらどんどん不安になってきました。制度が変わったばかりということもあって、見通しがつかないことがこんなにも不安にさせるなんて。不幸な時期の不幸な更新だったのでしょうか。いつ来るとも知れない郵便を待つ苦しみ。(本当に郵便だったかという不安。)最初の壁のキット入手、その次の壁の提出が済んだのに、嫌な気分です。分けて欲しい方がいらっしゃれば無料で配れるくらいに暗い気持ちです。増幅された根暗。

あ、経費は、marca da bolloが14,62ユーロ、郵便局で58,50ユーロでした。封筒の重さを量っての値段ですので、提出書類の数が多くて封筒が重くなると料金は加算されるかも知れません。

おっと、受け取り確認書がペルメッソの代わりになるのですが、今それを見たら、住所欄のBolognaがBolognになってました。あがり症なのです。人生うまくいかないタイプです。

ああ、大好きな霧もこんな日は肺の中に重く居座ります。

では。
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by kantacantalavita | 2007-01-16 19:17 | 親愛なる日記 | Comments(0)
2007年 01月 13日

霧々、まあいい。(私をきりきり舞いさせる「におい」)

最近、日が沈む頃になると、霧が音もなく街を満たします。
チネテカに向かう僕のショボひげも露に輝きます『KANTA CANTA LA VITA』です。

上映室に一番乗りすると、うれしい反面、うんざりすることもあります。
なぜって、僕の後から来る人々は僕の座る席を最良の席と勝手に解釈し、
席が余っているにもかかわらず、僕の周りに人が寄ってくるのです。
自意識過剰なのでしょうか。

なぜ、こんなに広々席が空いているのに、すぐ側に座るんですか?
僕がチネテカで日頃座るのは、
前から3列目、スクリーンに対して真ん中の席のひとつ右の席です。
一般的には、近すぎるスクリーンを見上げるような不快適な席です。
その席に集まってくるからあながち思い違いでもないはずです。
早く着いて良い(僕にとって良い)席を取ることも、時には難ありな訳です。

場合によってはそれで鑑賞が害されることもあります。
体中に染み付いたタバコのにおいを惜しげもなく振りまくおっさんが隣に座ったり、
上映中にうるさいカップル(イチャつくなら混ぜろ!)が前にいたり、
足癖の悪いイタリアの悪餓鬼なんかが真後ろなんかに座った時は、
作品の内容如何に関わらず、見終えた後の満足感は4割引になります。
それをも忘れさせる作品も時としてあるとは言え、
概して、気持ち良いものではありません。

そんな中、今日は目の前の席に座った女の子がゴルゴンゾーラの匂いを漂わせていました。
ゴルゴンゾーラとはイタリアを代表するブルーチーズ(青カビチーズ)です。
あの臭いが苦手な人もいるはずです。
僕は、僕自身が脇が臭かったり、口が臭かったり、足が臭かったりで、
ちょっと過剰に反応してしまう嫌いがあります。
なので、上映中にゴルゴンゾーラの匂い(食べ物としては大好きです)を感じたりすると、
まずは発信源が気になりますし(お、俺か?)、
次いで理由が気になりますし(晩御飯はゴルゴンゾーラのリゾットかな?)、
さらに、空席の多い上映で隣の隣に座った男からは耐え難いヤニの臭いもしたりして、
これではもう映画どころではなくなるわけです。

上映中の『反撥』では、男性恐怖症が歪んだ形で発症してしまった女(C・ドゥヌーヴ)が、
部屋の床に置き去りにされた姉のパートナーの下着の臭いを嗅ぎ、
「おえっ」なんて言ったりしています。

映画鑑賞をそっちのけにしてしまう僕やドゥヌーヴを見るまでもなく、
においには、なにか魔力的なところがあって、
その魔力たる所以のひとつは、本人が気づかないことかと。
ゴルゴンゾーラの匂いを発しているなどと気遣う10代の女の子がどこにいようか。
僕も悲しい思い出があります。

かく言う今日の僕は、昼に食べたアーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーニ(「にんにく、オイル、そして唐辛子」という名のパスタ料理、今じゃ日本でも説明するまでもないのか知らん)を丸ごと持ち込んだかのようににんにく臭を発していたはずです。心なしかイタリアではにおいに関して寛容な所がある(日本が敏感すぎる?)ような気がして、以来、僕のパスタには恐ろしいまでの量のにんにくが投入されます。このままでは日本で生きていけないです。

タイトルを駄洒落でつけてしまったので、方向性のない、うそ「くさい」文章になってしまいました。自分でそのにおいを感じると言うことはよほどなのでしょう。昨夜の『タルコフスキーの欲望の館』の主人公よろしく、自らの物語に決着をつけるためにこの場を辞します。では。
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by kantacantalavita | 2007-01-13 09:05 | 親愛なる日記 | Comments(4)